米Hewlett-Packard(HP)は米国時間5月18日に,2004会計年度第2四半期(2004年2~4月期)の決算を発表した。売上高は前年同期比12%増の201億ドルで,「初めて四半期別売上高が200億ドルを超えた」(HP社)。会計原則(GAAP)ベースの希薄化後1株当たり利益は同32%増の29セント,非GAAPベースの場合,希薄化後1株当たり利益は同17%増の34セントとなる。
GAAPの営業利益は前年同期比77%増の11億ドルで,非GAAPベースの場合,営業利益は同17%増の13億ドルとなる。
なお,HP社はカナダ政府との契約問題で約1億500万ドル(1億4600万カナダドル)を弁済することを,5月14日に発表している。HP社によると,この措置が,当期のGAAPベースおよび非GAAPベースの1株当たり利益に,それぞれ約2セントの影響を与えた。
04年 前年 03年 2~4月 同期比 2~4月 売上高(単位:10億ドル) $20.1 12% $18.0 非GAAPベースの営業利益率 6.7% 6.4% GAAPベースの営業利益率 5.7% 3.6% 非GAAPベースの希薄化後1株あたり利益 $0.34 17% $0.29 GAAPベースの希薄化後1株あたり利益 $0.29 32% $0.22
地域別でみた場合,米大陸の売上高は前年同期比4%増の84億ドルで,欧州は同17%増の83億ドル。日本を除くアジア太平洋地域は同22%増の24億ドル,日本は同21%増の9億6700万ドルに達した。
事業別の業績は,企業向けストレージおよびサーバー事業の売上高が前年同期比8%増の40億ドル。Industry Standard Servers部門が好調で,同15%成長した。ストレージの収入は同1%減少した。
ソフトウエア事業の売上高は前年同期比23%増の2億2200万ドル。「HP OpenCall」の収入が同43%急増し,「HP OpenView」の収入も同15%増加した。
個人向けシステム事業の売上高は前年同期比17%増の60億ドル。「あらゆる地域とカテゴリで成長をみせた」(HP社)。デスクトップ・パソコンの収入は同14%増加し,ノート・パソコンは同26%拡大した。
サービス事業の売上高は前年同期比15%増の35億ドルで,「米Compaq Computerとの合併以来,最高額を記録した」(HP社)。マネージド・サービスは同50%成長,顧客サポートは同9%増,コンサルティングおよびインテグレーション・サービスは同8%増加した。
画像処理およびプリンティング事業の売上高は,前年同期比11%増の61億ドルだった。
また同社は,今後の見通しについても明らかにした。2004会計年度後半(2004年5~10月)の売上高は397億~407億ドルの範囲で,非GAAPベースの1株あたり利益は74セントと予測する。
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