米PalmSourceとカナダのResearch In Motion(RIM)は,RIM社の「BlackBerry」向け無線サービスへのアクセスをモバイル機器に実装するためのライセンシング・プログラム「BlackBerry Connect」を,Palm OSライセンシに提供することで提携を結んだ。両社が米国時間5月18日に発表したもの。「Palm OSを搭載した(Palm Powered)モバイル機器で電子メールや企業データに接続し,会社から離れていても生産性を高めることができる」(両社)

 両社は,Palm Poweredモバイル機器からBlackBerry無線サービスにアクセスするための技術開発計画を2003年12月に発表し,共同で作業を進めていた。

 BlackBerry無線サービスは,スマートフォンなどのモバイル機器で電子メール,電話,企業データ,Web,SMS,スケジュール帳などのビジネス・アプリケーションを利用可能にする。企業向けの「BlackBerry Enterprise Server」と個人向けの「BlackBerry Web Client」があり,アドレス検索機能やITポリシー・サポート機能を備える。モバイル機器との接続には,プッシュ方式の無線アーキテクチャとインフラを用いる。

 PalmSource社は,BlackBerry Connectを適用した電子メール・クライアント「Palm OS Mail Client」を,2004年後半にPalm OSライセンシに向けてリリースする予定である。

 RIM社社長兼共同設立者のMike Lazaridis氏は,「Palm OS向けBlackBerry Connectを提供することにより,当社は新たな市場を開拓し,Palm OSコミュニティにおける地歩を固めることができる」と述べた。

◎関連記事
加RIMと米PalmSource,Palm OS機器向けのBlackBerryサービス用クライアントを共同開発
米Sunと加RIM,BlackBerry向けJava対応Webサービスの提供で提携
加RIM,同期技術の米Intellisyncと複数年のライセンス契約を更新
米IBMと加RIMが提携,BlackBerryに企業情報を利用可能にするモバイル・ミドルウエアを統合
「2003年の世界PDA出荷台数は前年比5%減」--米調査
「米国PDAの利用者数,2003年は1400万人,2008年は2000万人に」,米調査
「米国ではすでに労働者人口の45%がモバイル機器を利用」,米Gartnerの調査
米IBMと米Symbol Technologies,モバイル・ソリューションで提携

[発表資料へ]