ソニーの米国法人Sony Electronicsが,DVDメディアと同じサイズのディスクに23Gバイトのデータを記録できるストレージ・システム「Professional Disc for DATA(ProDATA)」を米国時間5月17日に発表した。データを一度しか書き込めない追記型と,修正が可能な書き換え型の2種類のディスクがある。

 ProDATAは,CDやDVDよりも波長の短い青紫レーザー(波長405nm)を使用することで光線を小さく絞り込み,高い記録密度を実現した。片面に23Gバイトのデータを記録でき,ランダム・アクセスが可能。読み書きの速度は,読み込みが毎秒11Mバイト,書き込みが毎秒9Mバイト。ディスクの形状はDVDメディアと同じだが,記録層を守る保護層の厚さが5分の1と薄く,書き込み時のエラーが少なくなるという。

 ディスクは汚れやほこりから守るため,カートリッジに入れて使う。「書き換え型ディスクは1万回以上のデータ修正が可能。追記型,書き換え型とも50年以上の寿命がある」(Sony Electronics社)

 同社は,ProDATA対応ドライブとしてSCSI対応内蔵用「BW-F101/A」(2995ドル),SCSI対応外付け用「BW-RS101」(3299ドル),USB 2.0対応外付け用「BW-RU101」(3299ドル)の3種類を用意する。対応ディスクは既に出荷を行っている。追記型「PDDWO23」,書き換え型「PDDRW23」ともメーカー希望小売価格は45ドル。

 また同社は,ソニー・ブランドのProDATAソリューション・キットを提供する。同キットでは,米Software Architectのフォーマット/バックアップ・ソフトウエア「Disk Drive TuneUp」「DataSaver Personal Backup」(WindowsおよびMacintosh向け)と,ProDATA対応書き換え型ディスク1枚をセット販売する。

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