米Microsoftは米国時間5月5日,同社のインターネット電子メール・サービス「MSN」および「MSN Hotmail」において,米IronPort Systemsのスパム防止プログラム「Bonded Sender Program」を採用することを発表した。「ユーザーの迷惑になるスパムを遮断する一方で,正当な電子メールがきちんと配信されるようになる」(Microsoft社)としている。

 Bonded Sender Programでは,“ホワイト・リスト”と呼ばれる,正当な電子メール送信者の一覧を作成する。広告電子メールを大量に送信する企業が正当な電子メール送信者として承認されるには,プログラムが定める一定水準を満たし,保証金を支払う必要がある。企業がプログラムの規定に違反した場合は,送信するメッセージの量に応じて,違約金が保証金から差し引かれる仕組みである。なお,電子メール送信者によるプログラム規定の遵守は,プライバシ保護団体のTRUSTeが監視する。

 Microsoft社Anti-Spam Technology and Strategy Group担当者ジェネラル・マネージャの Ryan Hamlin氏は,「当社の電子メール・ユーザーの苦情で最も多いのはスパム・メールである。このため,スパム・メールを遮断するフィルタ以外にも,正当な電子メールをスパム・メールと区別する技術を導入する必要があった」と説明した。

 「Bonded Sender Programを利用すれば,正当な電子メールがフィルタによってはじかれるといった問題を回避できる。同プログラムを利用している企業は,すでに2万8000社を超える」(IronPort社CEOのScott Weiss氏)

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