米BMC Softwareと米Marimbaは,BMC社による買収について最終合意に達した。両社が米国時間4月29日に明らかにしたもの。買収は,Marimba社の株式を1株当たり8.25ドルの現金で買い取って行う。BMC社は,Marimba社の発行済み株式をBMC社株式と交換することも検討している。

 買収金額は約2億3900万ドルの計算だが,Marimba社の2004年3月31日時点の純現金残高を考慮に入れると,実質的な買収金額は約1億8700万ドルになる。買収実行にはMarimba社株主の承認が条件となる。BMC社株主の承認は必要ない。取り引きは2005会計年度第2四半期(2004年7月~9月期)に完了すると見込む。

 Marimba社は,ソフトウエアの変更/設定管理に向けた製品とサービスを提供する企業。同社製品を使用すると,IT資産の管理が行いやすくなり,業務運営の効率向上とIT経費の低減という効果が得られるという。

 「当社が持つエンタプライズ管理分野での強みと,サービス・デスク/変更管理/資産管理業務における『Remedy』の強力な機能に,Marimba社のクライアント/サーバー管理製品の優秀さを加えることで,IT運用を省力化できる独特な企業向けソリューション・セットの提供が可能となる」(BMC社社長兼CEOのBob Beauchamp氏)

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,両社の最近の決算内容は以下の通り。

・BMC社:
 2004会計年度第4四半期(2004年1月~3月期)の売上高は4億ドルで,前年同期比5%増。会計原則(GAAP)ベースの純利益は3690万ドル(1株当たり利益16セント)。前年同期は純利益2060万ドルだった。

・Marimba社:
 2004年第1四半期の売上高は830万ドル。前年同期の1010万ドルに比べ減収となった。運損失は120万ドル。

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