広帯域無線アクセス製品の相互接続性を推進する非営利業界団体WiMAX Forumは,5社の大手サービス・プロバイダが加盟したことを,米国時間4月26日に発表した。新たに英British Telecom,仏France Telecom,米Qwest Communications,米XO Communications,インドのReliance Telecomが加わり,加盟企業は合計98社になった。同フォーラムによると,「サービス・プロバイダが全体で占める割合は約25%」だという。

 WiMAXは,無線規格であるIEEE802.16と,欧州の都市型無線ブロードバンド標準であるHiperMANに準拠した広帯域無線アクセス製品の相互接続性を確保するための規格。WiMAX Forumが策定/推進している。WiMAX準拠製品を支援することで,製品の性能向上と低価格下を図るのが狙いという。

 WiMAX Forum議長のRon Resnick氏は,「WiMAX Forumには世界各国のサービス・プロバイダが加盟しており,世界の主要な市場をカバーできるようになった。サプライヤの約85%と各国の大手サービス・プロバイダがWiMAXへの支持を表明したことで,2005年に予定しているWiMAX認定製品の市場投入も速やかに実現するだろう」と述べた。

 またWiMAX Forumは,加盟企業が増加したことを受けて,サービス・プロバイダによるワーキング・グループを発足させた。WiMAXがさまざまな製品や市場のニーズに対応できるように,サービス・プロバイダの立場から情報提供を行う予定という。

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