ドイツのInfineon Technologiesは,10億ドルかけてDRAM製造工場の生産能力を強化する。Infineon社がドイツと米国で現地時間4月23日に明らかにしたもの。米バージニア州リッチモンドにある同社の半導体製造子会社である米Infineon Technologies Richmondの施設を増強し,2005年の早い段階に300mmウエーハによるDRAM生産を開始する。

 「全般的な半導体需要が,つまりロジックおよびメモリーの両LSIに対する需要が確実に増えている。リッチモンド工場で実施する第1段階の増強により,ドイツのドレスデンにある200mmウエーハ対応工場におけるメモリーからロジック製品への移行スケジュールを前倒しできる」(Infineon社COOのAndreas von Zitzewitz氏)

 リッチモンド工場の強化により,同工場のDRAM生産能力は300mmウエーハ月産2万5000万枚になるという。当初110nm技術で製造を行い,その後早い段階で90nm技術に移行する。同工場の従業員数は約800人増の2550人とする予定。

 現在同工場で行っている200mmウエーハの生産は続ける。第2段階以降の増強のスケジュールや投資額については,需要状況の拡大状況に応じて決定するという。

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