米Net2Phoneは,一連の無線VoIPソリューションを世界各地のサービス・プロバイダに提供する計画を米国時間4月22日に発表した。同ソリューションを使用すると,サービス・プロバイダはSIPベースのホステッド無線電話サービスを顧客に提供できるようになり,既存の製品/サービスを強化できるという。

 Net2Phone社のソリューションでは,無線IPネットワーク上で行われるすべての通話を同社のSIPベース・プラットフォームに送る。その上で,通話管理の実行や各種クラス5の機能実現,課金/プロビジョニングなどのサービス提供を行う。公衆電話網(PSTN)との相互接続に必要なインフラも用意する。

 同ソリューションを導入すれば,モバイル電話サービスを構築し,コール・ウェイティング(通話中着信),発信者番号通知,ボイスメールといった機能や,好みの電話番号を選べるサービスなども提供できる。

 「当社の無線ソリューションはVoIPを縛り付けている“綱”を外し,Wi-Fi無線LANアクセスポイントさえあれば世界中どこででも携帯電話機と同じ柔軟性をVoIPに与えられる。しかも,携帯電話キャリアに縛られることがない」(Net2Phone社CEOのStephen Greenberg氏)

 また同社は同日,米IDTが米国の各地で商用Wi-Fi電話サービスの展開を計画していることも明らかにした。IDT社は,まずニュージャージー州ニューアークのアイアンバウンド地区でサービス提供を始める(IDT社の発表資料)。同サービスを利用すると,無線経由でインターネットに接続し,地元の電話会社を使うことなく国際電話を含む通話が行える。

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