米Microsoftは米国時間4月22日,2004会計年度第3四半期(2004年1月~3月期)の決算を発表した。売上高は91億8000万ドルで,前年同期の78億4000万ドルと比べ17%増加。純利益は13億2000万ドル(希薄化後の1株当たり利益は12セント)で,前年同期の21億4000万ドル(同20セント)と比べて大幅に減少した。営業利益は12億8000万ドルで,前年同期は27億4000万ドルだった。

 当期の数字には,株式報酬の費用7億4800万ドル(税引き前)のほか,米Sun Microsystemsとの和解に関する費用や欧州委員会に命じられた制裁関連の費用など25億3000万ドル(税引き前)が含まれる。

 Microsoft社CFOのJohn Connors氏は,「当期はすべての事業が予測を上回った。クライアント事業,情報ワーカー事業,サーバーおよびツール事業を合わせると,17%成長した」と語った。また,「企業のIT支出が引き続き回復基調にあることから,2004会計年度第4四半期(2004年4月~6月期)末まで健全な需要が期待できる」(同氏)と付け加えた。

 事業別でみた場合,情報ワーカー事業の売上高は,Office 2003の販売が好調だった影響で前年同期比18%増加。サーバーおよびツール事業は,「Windows」「Exchange」「SQL Server」「Visual Studio」製品がけん引役となり,同19%成長した。

 インターネット事業MSNの売上高は,前年同期比16%増加した。広告事業が引き続き伸びをみせた。Microsoft社によると,MSNネットワークのユニーク・ユーザー数は世界で3億5000万人を超えており,MSN Hotmailのユニーク・ユーザー数は1億7000万人以上,MSN Messengerのユニーク・ユーザー数は1億2000万人以上という。

 また同社は,今後の業績予測についても明らかにした。主な見通しは以下の通り。

・2004年4月~6月期の売上高は89億ドル~90億ドル,営業利益は28億ドル~29億ドルの範囲,希薄化後の1株当たり利益は約23セント

・2004会計年度通期(2003年7月~2004年6月期)の売上高は378億ドル~382億ドル,営業利益は159億ドル~163億ドル,希薄化後の1株当たり利益は1ドル16セント~1ドル18セントの範囲

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