米Hewlett-Packard(HP)が,米AMDの64ビット・プロセサOpteronを4個搭載する新型サーバー「HP ProLiant DL585」を米国時間4月21日に発表した。HP社は,「4ウエイx86サーバーとして業界トップの処理性能を持ち,複数のアプリケーション/タスク/データベースの運用が可能」と説明する。

 同社によると,DL585の性能をMicrosoft Windows Exchange Server 2003 Performance and Scalabilityと呼ばれるベンチマーク・テストで計測したところ,4ウエイ・サーバーのなかで最も高い7800 MMB3(ユーザー)という値を出したという。「これまでの最高値よりも8%以上ユーザー数が増えた」(同社)

 さらに,動作周波数2.2GHzのOpteron Model 848を4個搭載し,1MバイトのL2キャッシュと16Gバイトのメイン・メモリーを持つDL585で,2ティアーSAP Sales and Distribution(SD)Standard Application Benchmark(712ユーザー)を実行したところ,毎時7万1330注文行項目を処理できた。この計測では,DL585上でSAP R/3 Enterprise 4.70,Windows Server 2003 Enterprise Edition,Microsoft SQL Server 2000 Enterprise Editionを動作させた。

 DL585は同日より利用可能とする。米国における予想小売価格は8299ドルから。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,DL585の最大メモリー容量は64Gバイトという。価格は,2個の1.6GHz版Opteronと2Gバイトのメモリーを搭載する8299ドルの構成から,4個の2.2GHz版Opteronと4Gバイトのメモリーを搭載する2万2396ドルの構成までとする。

 またHP社は同日,Opteronプロセサを搭載するLinuxベースのクラスタ・サーバー製品系列「HP LC 3000」についても明らかにした。同製品系列のサーバー「HP ProLiant DL145」は同日より利用可能とする。米国での予想小売価格は6万7829ドルから。

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