フィンランドのNokiaは現地時間4月16日,2004年第1四半期の決算を発表した。売上高は66億2500万ユーロ(約79億6500万ドル)で前年同期比2%減少(為替の影響を除いた場合は7%増加)。純利益は同16%減の8億1600万ユーロ(約9億8100万ドル),希薄化後の1株あたり利益は同15%減の0.17ユーロ(約0.20ドル)となった。

 営業利益は11億3800万ユーロで前年同期の13億7000万ユーロから減少。営業利益率は17.2%で,前年同期と比べて3ポイント縮小した。

 事業別の売上高は,Mobile Phones事業が前年同期比15%減の42億5100万ユーロ,Multimedia事業が同60%増の7億7600万ユーロ,Enterprise Solutions事業が同95%増の1億8900万ユーロ,Networks事業は同16%増の14億1500万ユーロだった。

 携帯電話機の販売台数は4470万台で前年同期と比べ19%増加したが,市場全体の伸び率である同29%増(推測値)を大きく下回った。3月の季節的な上昇傾向に乗ることができず,市場シェアは35%(推測値)へと3ポイント縮小した。ただし「長期的な市場シェアの目標は40%を堅持する」(Nokia社)としている。

 なお同社は,当期決算予測の下方修正を4月6日に発表している。「携帯電話機の販売不振に加え,製品構成の主軸が下位機種に移ったことで,欧州およびアジアでの売上高が落ちている」(同社)として,それまでの予測である前年同期比3~7%増収を同2%減収に変更した。

 また同社は,2004年第2四半期の見通しについても明らかにした。売上高は前年同期の70億ユーロからほぼ横ばいか微減の見込み。希薄化後の1株あたり利益は0.13~0.15ユーロの範囲とみる。

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