米IBMは,2004年第1四半期の決算を米国時間4月15日に発表した。継続事業による売上高は222億ドルで,前年同期の201億ドルに比べ11%増。継続事業による純利益は16億ドルで,前年同期の14億ドルから16%の増加。継続事業による希薄化後の1株当たり利益は93セントで,前年同期の79セントに比べ18%増えた。

 IBM社会長兼CEOのSamuel J. Palmisano氏は,「勢いを保ったまま当期を迎え,安定した結果を残せた」と述べる。「前期に非常に多くの契約を獲得できたにもかかわらず,当期も100億ドル以上の契約を結べた。zSeriesサーバーとミドルウエアのWebSphereが大きく成長し,ソフトウエアおよびシステム事業が拡大した。中国,東欧,インド,ブラジルなどの新興市場では,2ケタ成長を達成できた」(同氏)

 当期はすべての地域で売上高が伸びた。米大陸の売上高は91億ドルで前年同期比6%増(為替の影響を除いた場合は4%増)。欧州/中東/アフリカは73億ドルで同15%増(同1%増),アジア太平洋地域は52億ドルで同16%増(同6%増)。OEM収入は6億7100万ドルで,同3%減となった。

 事業別でみると,Global Services部門の売上高は111億ドルで,前年同期比9%増(為替の影響を除いた場合は1%増)。当期中に獲得したサービス契約の規模は合計100億ドル以上。

 ハードウエア事業の収入は67億ドルで,前年同期比16%増(為替の影響を除いた場合は10%増)。統合されて1部門となったSystems and Technology Group部門の売上高は同14%増の38億ドル。Personal Systems Group部門の売上高は同18%増の28億ドル。

 ソフトウエア事業の収入は35億ドルで,前年同期比11%増(為替の影響を除いた場合は3%増)。WebSphereやDB2,Rational,Tivoli,Lotus製品を含むミドルウエアによる収入は同13%増の27億ドル。OSの収入は同6%増の6億400万ドルとなった。

 Global Financing部門の売上高は6億6200万ドルで,前年同期比6%減(為替の影響を除いた場合は12%減)。製品ライフサイクル管理ソフトウエアなどを扱うEnterprise Investmentst/Other部門の売上高は2億8800万ドルで,同13%増(同6%増)だった。

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