米Hewlett-Packard(HP)とフィンランドのNokiaは米国時間4月14日に,画像およびテキストを組み合わせた携帯電話向けFMラジオ放送サービス「Visual Radio」の展開に関する提携を明らかにした。Visual Radioは,Nokia社が2003年10月にその構想を発表していたもので,今夏より一部の国で開始する予定。

 Visual Radioで,ユーザーは携帯電話でFMラジオ番組を聴きながら,アーティストやコンサートなどの音楽情報を画面で見ることができる。番組の懸賞やプロモーションに視聴者が参加するなど,対話型のサービスも提供し,ユーザーは着信音やお気に入りの音楽,アーティストに関するデジタル・コンテンツを購入することが可能。渋滞情報や気象予報,スポーツ・ニュースなども配信する。

 HP社は,Nokia社が開発したVisual Radio技術をモバイル通信業者やFMラジオ局などに販売するほか,同サービスの導入,コンサルティング,統合サポートを提供する。また,自社プラットフォームを用いて,サービスのホスティングと管理も行う。

 Nokia社は,Visual Radioに対応した新たな携帯電話機をリリースする予定。また,他の携帯電話メーカーに対してもVisual Radio技術を提供する計画である。

 「これまでのFMラジオにデジタル・コンテンツ・チャネルを追加し,よりダイナミックでインタラクティブなメディアを放送局やモバイル通信業者が導入できるようにする」(HP社グローバル・アライアンスおよびビジネス開発部門バイス・プレジデントのVikki Pachera氏)

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,Visual Radioは従量課金制,またはサービス・プロバイダが規定した料金プランを採用する見込み。

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