XML関連の標準化団体OASIS(Organization for the Advancement of Structured Information Standards)は,DITA(Darwin Information Typing Architecture)を推進する計画を米国時間4月12日に発表した。DITAは,XMLをベースとして技術ドキュメントの作成と管理を行なう仕様。オーサリング・プロセスでコンテンツ再利用に対応する。

 新しいOASIS DITA技術委員会が定義したこのXMLアーキテクチャは,技術文書の設計,作成,管理,出版に利用される。DITAには,XMLベースのオーサリング,コンセプト管理に関連するいくつかの情報アーキテクチャ概念が組み込まれている。これには,文書コンポーネントの再利用をサポートするトランスクルージョン機能も含まれている。

 DITAは,オーサリングの概念的な単位として「トピック」に焦点をあてており,既存のコンテンツ・マークアップが,トピック・セットを通じて共通する特殊化されたマークアップの領域を表すように拡張する。トピックの単位を統合すれば,より大きな文書を作成できる。また,コンテンツ参照機能により,いくつかのトピックを単一のドキュメントにまとめたり,トピック間でコンテンツの共有ができるようになる。

 「DITAにより,再利用可能なコンテンツと再利用しているコンテンツの区別が無くなる。これは,同仕様のコンテンツ再利用機能により,構成要素自身が,現在のトピックまたは同じコンテンツ・モデルを共有する別のトピックから類似したコンテンツと置き換えができるようになるためである」(同技術委員会のDave Schell氏)

 DITA技術委員会によれば,最終的なセマンティクスの定義により,DITAは,プロセスの自動化,一貫したオーサリング,検索機能の改善が可能になり,特定業界への適用が拡大される。また,特殊化を通じて,コンテンツ所有者は,事業または業界に特化される要件に対応できるようになるという。

 OASIS DITA技術委員会は,米Arbortext,米Innodata,米Innodata Isogen,米IBM,その他の代表で構成される。

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