光ネットワーク技術に関する業界団体Optical Internetworking Forum(OIF)は,世界の複数通信事業者による光ネットワークの相互接続デモを実施する計画を明らかにした。OIFが米国時間4月7日に発表した。同デモは,中国,ドイツ,イタリア,日本,米国において同時に実施され,米シカゴで6月22~24日に開催される「SUPERCOMM2004」で公開される。

 「OIF World Interoperability Demonstration」と呼ばれる同デモは,米AT&T, 中国のChina Telecom,ドイツDeutsche Telekom,KDDI研究所,NTT,イタリアのTelecom Italia,米Verizonといった世界の大手通信事業者が参加する。

 「同デモは,世界Tier 1サービス・プロバイダが,標準ベースのインテリジェントな光ネットワーキングの実現と真のグローバル・データ・サービスの基盤構築を望んでいることの表れである。このイベントは,光ネットワークの相互接続性とともに,従来のベンダーと製品に重点を置いた業界のデモとは異なり,より高いレベルにおける業界の協調を示すものである」(米RHK光ネットワーク調査サービスのグループ・ディレクタDana Cooperson氏)

 デモでは,これら通信事業者に加えて,OIFに加入しているサプライヤ企業も参加してEthernet over SONET/SDHサービスと光ネットワーキング・サービスの相互接続性のテストを行う。ITU-T標準をベースとして, GFP(Generic Framing Procedure),VCAT(Virtual Concatenation),LCAS(Link Capacity Adjustment Scheme)を使ったEthernet-over-Sonet/SDHデータ・サービスがテストされる。

 光ネットワーキングの相互運用テストは, UNI 1.0リリース2とE-NNIに関するOIFの実装規約をベースとして実施され,コントロール,パス確立の両方がテストされる。実装に関する規約は,自動的に光ネットワークを切り替えるITUの要件をもとにしている。通信事業者は,複数の研究所間におけるネットワークの相互運用性に関する全般的な要件に関しても調整を行う。

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