米Sun Microsystemsは次期OS「Solaris 10」の新機能について米国時間4月7日,明らかにした。ソフトウエアのインストールおよびパッチ適用のための新たなWebインタフェース,スパム・メールをネットワークの入り口で遮断する技術,ファイル・システムの自動ログ機能などを追加する。これらの機能は,Solarisの開発チームがコードベースを提供するプログラム「Software Express for Solaris」の次回リリースを通じて早期アクセス可能とする。

 Solaris 10の最終版は年内に完成する予定。SPARCとx86の両方に対応する。Solarisの単一のインスタンスを持つシステム上に8000以上のソフトウエア・パーティションを作成できるサーバー仮想化技術「N1 Grid Containers」,ソフトウエアおよびハードウエアの自己修復機能,プロセス認証を備えた暗号化フレームワーク,リアルタイムで問題を分析および復旧する動的トレース機能「DTrace」などを備える。

 Software Express for Solarisの次回リリースは4月12日より開始する。

 同社はまた,「Solaris 9」のアップデートを発表した。「Volume Manager」を強化し,自社製プロセサ「UltraSPARC IV」と米AMD製プロセサ「Opteron」へのサポートを追加した。そのほか「Sun Blade 1500」「同2500」ワークステーション,Opteron搭載「Sun Fire V20z」サーバー,「Sun Fire E25K」サーバーといったハードウエア・サポートを拡大した。

 Sun社によると,x86対応Solaris 9のライセンス登録件数は50万件を超えており,対応する他社製ハードウエア・システムは約200種類にのぼる。「Sun社はAMD社との協力により,顧客の64ビットx86コンピューティング・システムへの移行を支援し,32ビットと64ビット・アプリケーションが共存できる環境を可能にする」(Sun社)

 Solaris 9の最新アップデートは,Sun社Webサイトで,直ちにダウンロード可能。

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