ルクセンブルクのSkype Technologiesは,PDA向けIP電話ソフトウエア「PocketSkype」のベータ版を現地時間4月6日に発表した。同社サイトから無料でダウンロード入手可能。米Microsoftの「Pocket PC」を搭載したWi-Fi対応PDAで,無料のIP電話を利用できる。

 PocketSkypeは,PtoP技術を用いたパソコン用IP電話ソフトウエア「Skype」の軽量版で,世界中のSkypeユーザーと通話できるほか,Skypeの電話会議にも参加できる。その他,インスタント・メッセージング,オンライン・プレゼンスや電話帳など,Skypeの基本機能にアクセス可能。「ダウンロードや操作も簡単で,音質とセキュリテイに優れている」(同社)。なおPocketSkypeで通話するにはヘッドセットが必要となる。

 「Skypeを利用可能なプラットフォームを拡大することで,ユーザーの選択肢と柔軟性が広がる。PocketSkypeはWi-Fiを利用して無料のIP通話を行えるため,移動時の大幅なコスト削減が実現できる」(Skype Technologies社CEO兼共同設立者のNiklas Zennstrom氏)

 Wi-Fiホット・スポットは今後大幅に増える見込みで,米Gartnerは「2008年までに,世界のWi-Fiホットスポットは16万7000カ所に拡大し,無線ユーザーは7500万人以上に達する」と予測している。

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