米Dellと米Oracleは米国時間4月6日に,販売に関する提携拡大について明らかにした。Dell社のサーバーにOracle社の中小企業向けデータベース「Oracle Standard Edition One」をバンドルして販売する。

 具体的には,Dell社の「PowerEdge 2600」「同2650」に,Oracle Standard Edition Oneを収めたCDを同梱する。Oracle Standard Edition Oneは,最大2個のプロセサを搭載した1台のサーバーにインストール可能。「ユーザーは性能,可用性,セキュリティ,信頼性を備えたビジネスに不可欠なアプリケーションを簡単に実装することができる」(両社)。Dell社が窓口となって,顧客に対応する。

 OSに米Red Hatの「Red Hat Enterprise Linux」を採用した場合,価格は4108ドルから。年内には,PowerEdge 2600あるいは同2650にOracle Standard Edition Oneをプリインストール(OSはRed Hat Enterprise Linux またはWindows)した出荷も開始する予定。

 両社は,Oracle社の「Oracle9i Database」とDell社のサーバー/ストレージを組み合わせた共同提供を昨年より行っている。米メディアの報道(InfoWorld)によると,「Dell社のサーバーにOracle社のデータベースをインストールした導入件数は現在約3万件で,2003年4月の2万2000件から増加している」(Dell社CEOのMichael Dell氏)という。

 また両社は中国における販売拡大についても協力体制を敷く。Linuxを搭載したDell社製サーバーと,Oracle社の「Oracle Database」「Oracle Application Server」「Oracle Collaboration Suite」などを組み合わせたシステムの普及を図る。現在,Oracle社は中国の開発センターで,中国Red Flag SoftwareのLinuxディストリビューションを搭載したPowerEdgeでの「Oracle Database 10g」の動作保証を進めている。

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