米Avayaは,インドのTata Groupとのジョイント・ベンチャTata Telecomに追加投資する。Tata Group社が保有するTata Telecom社の株式を買い取ることでTata Group社と合意に達したことを,Avaya社が米国時間4月2日に発表した。

 Avaya社は約1800万ドルを支払い,Tata Telecom社の株式の約25%を取得する。手続きは2004年9月30日に完了する予定。米メディアの報道(CNET News.com)によると,Avaya社はこの株式購入により,Tata Telecom社の株式資本の50%強を保有することになる。「インドで事業を展開し,企業にIPベースのテレフォニ・システムを供給する」(Avaya社広報担当のScott Horn氏)。なお,インドをはじめとする海外へのアウトソーシング(オフショア・アウトソーシング)が米国雇用状況に与える影響を懸念する声が高まっているが,Avaya社は「Tata Telecom社への投資拡大によって,当社の雇用が海外へ流出することはない」(Horn氏)としている。

 Tata Telecom社はインドのニューデリーを拠点に音声通信関連製品を手がけている。音声およびデータの統合ネットワーク技術をはじめ,統合メッセージング向けCRM製品などを企業に提供している。50社のシステム・インテグレータ,チャネル・パートナ,ディーラーから成る販売ネットワークを持ち,インド国内に30の支店と500人の従業員を抱える。

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