米Frost & Sullivanは半導体市場に関する調査結果を米国時間3月31日,発表した。それによると,シリコン・ゲルマニウム(SiGe)技術を用いた半導体の普及が急速に進んでいる。同半導体の売上高は2002年の5億2000万ドルから,2006年には20億9340万ドルに達する見通しだという。

 Frost & Sullivan社リサーチ・アナリストのDeepa Doraiswamy氏は,「情報化が進み,かつてないほど高速な処理速度が求められるようになった。また,デジタル電子機器製品の普及が,高性能かつ低価格の半導体に対するニーズに拍車をかけている」と説明した。

 電力管理IC市場も急成長を遂げている。同市場は,2002年の81億1000万ドル規模から,2006年には105億4000万ドル規模に拡大する見通しだ。一方で,過去3年間にメーカー同士の競争も激化しており,市場シェア獲得のために値下げをするメーカーが増えている。

 「競争が厳しい電力管理IC市場で優位に立ち,利益率を確保するために,製造工場をアジアに移すなど,メーカーの多くがコスト削減に努めている」(Frost & Sullivan社リサーチ・アナリストのVidhya Jayakrishnan氏)

 またメーカーの整理統合も進んでいる。製品を拡充するために,大規模な複合企業が小規模メーカーを買収したり,企業同士が合併するがケースが多いという。

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