米QUALCOMMは,英ロンドンで開催中のカンファレンス「IIR Push-to-Talk World Summit」において同社のPush-to-Talk技術「QChat」のデモを実施する。同社が現地時間3月30日に明らかにした。

 同デモは,CDMA2000 1xEV-DO方式のネットワークを介して行なわれる。同技術により,ボタンひとつですぐに個人対個人のほか,個人対グループの通信が可能になる。また,同社はQChatソリューションによる国際電話のデモも実施する。国内の通話と同じように,ボタンひとつで海外との通話ができるようになるという。

 QUALCOMM社Internet Services部門担当社長であるPeggy Johnson氏は「QChat技術は,CDMA2000 1xEV-DO方式にもっとも適しているが,既存のCDMA2000 1XネットワークにBREWChat技術を適用している通信事業者もシームレスにアップグレードできる。QChat技術によりすぐに会話が始められるとともに,通話セッションにおける遅れも最低限に抑えることができる」と述べている。

 同日,同社と韓国のLG Electronics(LGE)は,BREWプラットフォーム向けチャット・ソリューション「BREWChat」対応携帯電話機の開発を行なう計画も発表している。

 BREWChat技術は,QChatを拡張したもの。標準的なVoIP技術を使って,CDMA2000 1X Release 0ネットワーク向けに設計している。同社のBREW開発プラットフォームとCDMA技術を基盤としており,第3世代サービスのCDMA対応無線デバイスで利用できる。

 BREWChatは,加入者間で個人対個人,または個人対グループで会話ができる。QChatにシームレスにアップグレードできるとともに同技術との相互運用性を持っている。LGE社は,世界の異なる地域の通信事業者向けに同技術に対応するさまざまな携帯電話機を製造する予定。

◎関連記事
無線業界の大手3社が,携帯電話による音声チャット・サービスの相互接続実験
「消費者が次の携帯電話機で最も重視する機能は画像メッセージングとPush-to-Talk」,米調査
米QUALCOMMと京セラ米法人,「BREWChat」対応携帯電話機で提携
米ネクステル,米クアルコム,米モトローラが「Direct Connect」サービスを第3世代CDMA網に拡大

発表資料(1)
発表資料(2)