米SASは,ビジネス・インテリジェンス(BI)プラットフォームの新版「SAS 9 Intelligence Platform」を米国時間3月30日にリリースした。「当社のすべてのソフトウエアと緊密に連携できるようにしたほか,予測分析機能やユーザー・インタフェースを強化した」(同社)。

 SAS 9 Intelligence Platformは,データ統合に「SAS Enterprise ETL Server」を利用する。社内ITシステムにおけるデータ品質と情報の信頼性を保証し,BI関連のクエリーに対して,証明可能な一貫性のある回答を提供する。また,「SAS Enterprise Business Intelligence Server」によるクエリー/レポーティング機能を備えるほか,予測的,記述的,統計的な各種ソフトウエアによって高度な分析を可能にした。さらに,インテリジェンス・ストレージ機能とポータル機能を用意する。

 SAS社では,SAS 9を「当社始まって以来,最も重要なアップグレード」と説明する。「SAS 9は,多くの競合他社が提供する従来のクエリー/レポーティング機能にとどまらず,より広範で徹底した分析を可能にする。同プラットフォームを利用すれば,規制に準拠した的確な意思決定を行うことができ,さまざまなビジネス・ニーズに対応できる」(SAS社社長兼CEOのJim Goodnight氏)

 SAS社は新しいプラットフォームのリリースに伴い,同社のデータ・マイニング・ソフト「SAS Enterprise Miner」とテキスト・マイニング・ソフト「SAS Text Miner」を,新しいJavaインタフェースに対応させた。体系的なデータと体系化されていないテキストの両方を、より簡単に分析できるようにしたという。

 またSAS社は同時に,「Marketing Automation」「SAS Risk Dimensions」「SAS Strategic Performance Management」「SAS Financial Management Solutions」「SAS Supplier Relationship Management」「SAS Activity-Based Management」「SAS IT Management Solutions」の七つのソリューションを,同プラットフォームに対応させるとを発表した。これらのソリューションは2004年第2四半期~第3四半期にかけて順次,出荷する予定。

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