米Apple Computerは,動作周波数2GHzの64ビット・プロセサ「PowerPC G5」を搭載するサーバー「Xserve G5」の出荷を米国時間3月23日に発表した。きょう体は1Uエンクロージャ。システムあたりの処理能力は30ギガフロップ以上で,PowerPC G4ベースのXserveと比べ処理能力が約60%向上したという。

 同日出荷が開始されたのは,シングル・プロセサ構成のサーバー。予定から1ヶ月遅れの出荷となった。デュアル構成とクラスタ用に最適化したデュアル・プロセサ版は,4月に出荷が予定されている。

 また,同社はバイオインフォマティクス向けクラスタ「Apple Workgroup Cluster for Bioinformatics」も同日発表した。同製品には,BioTeamのバイオインフォマティクス向けパッケージ「iNquiry」が含まれる。同パッケージには,Xserve G5向けに最適化された200種類のインフォマティクス関連アプリケーションがバンドルされている。

 シングル・プロセサのXserve G5モデルは,Apple Storeと正規代理店から入手できる。Xserve G5には,次の3つの構成が用意されるが,ニーズに合わせてメモリやハードディスクを増設することも可能。

・シングル・プロセサ版Xserve G5
2GHz PowerPC G5プロセサ,512MBのECC(誤り訂正符号)付きRAM,80GバイトのApple Drive Module,デュアルのGigabit Ethernet,FireWire 800,USB 2.0,クライアント数無制限のMac OS X Serverライセンスが含まれる。推定小売価格は2999ドル。

・デュアル・プロセサ版Xserve G5
2GHzのPowerPC G5プロセサ2基,1GバイトのECC RAM,80GバイトのApple Drive Module(750Gバイトまで拡張可能),デュアルのGigabit Ethernet,FireWire 800,USB 2.0,クライアント数無制限のMac OS X Serverライセンスが含まれる。推定小売価格は3999ドル。

・クラスタ用に最適化したデュアル・プロセサ版Xserve G5
2GHzのPowerPC G5プロセサ2基,512MBのECC RAM,80GバイトのApple Drive Module,デュアルのGigabit Ethernet,FireWire 800,USB 2.0,10クライアント向けMac OS X Serverライセンスが含まれる。1クラスタ・ノードの推定小売価格は2999ドル。

 同社は,Xserve向けに4時間のオンサイト対応,週7日,24時間の技術サポート,「AppleCare Service Parts Kits」,テクニカル・サポート「AppleCare Professional SupportLine and Tools」プログラムを用意する。

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