認証技術の標準化団体Liberty Alliance Projectは,Webサービス・フレームワークの基盤となるフェーズ2仕様の一部「Liberty Identity Web Services Framework(ID-WSF)」を採用した新しい2つのプロジェクトの完了を米国時間3月22日に発表した。

 米Time Warner傘下のAmerica Online(AOL),フィンランドのNokia,米Trustgenixは,米アトランタで開催中のCTIA Wireless 2004において,インターネット・ラジオ「Radio@AOL」に対応するNokia社製携帯電話機のデモを共同で行なう。同仕様により,ユーザーは携帯電話機を使ってRadio@AOLにアクセスしたり,パーソナライズできるようになる。デモでは,AOLが,ID-WSF仕様で提供される認証,検出,許可ベースの属性共有,セキュリティ機能をプロトタイプでどのように使用しているかを例証する。

 また,英Vodafoneも認証ベースのサービスにID-WSF仕様を採用したことを発表している。Vodafone社,Trustgenix社,スウェーデンのGamefederationは,同仕様に対応した複数プレイヤ向けモバイル・ゲームの機能検証で協調した。

 認証メカニズムにLiberty仕様を採用することにより,ユーザーは,Vodafoneネットワークを介してゲーム・サイトを見つけて,アクセスとパーソナライズができる。同デモは,2月にフランスのカンヌで行なわれた「3GSM World Congress」でも行なわれた。

 「これらプロジェクトの完了は,固定とモバイル・インターネット・サービスの橋渡しをするLibertyの力を強調するものである。認証対応のフレームワークにより,モバイルやゲーム業界などのコミュニティは,サービスの有用性を高めながらパーソナライズした魅力的なサービスを提供できるようになる」(Liberty Alliance副会長兼Nokia社シニア・マネージャのTimo Skytta氏)

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