PCカードの標準化団体であるPersonal Computer Memory Card International Association(PCMCIA)がドイツのハノーバーで開催中のCeBIT 2004で,パソコン用拡張カード規格「ExpressCard」対応の試作品を展示している。PCMCIAが現地時間3月19日に明らかにしたもの。台湾AboCom Systems,米Lexar Media,米M-Systems,米SCM Microsystems,台湾Tai-Sol Groupなどの企業が,実際に動作するサンプル品を提供した。

 ExpressCardは,PCMCIAが定めたPCカード用規格で,現行のCardBusを置き換える技術。対応カードの大きさは,長さ75mm,厚さ5mm。幅は54mmのExpressCard/54と,34mmのExpressCard/34の2種類ある。ExpressCard/54用スロットにはExpressCard/34カードを装着できる。インタフェースはPCI ExpressとUSB 2.0を採用し,従来のPCカードよりも高速なデータ交換が可能。プラグ・アンド・プレイと自動設定機能に対応する。

 「現在使用されているPCカードに比べ半分程度の大きさだが,性能を向上させた。ノート・パソコンやデスクトップ・パソコン,その他互換機器にカードを挿入するだけで,フラッシュ・メモリー,ストレージ装置,セキュリティ/マルチメディア/通信機能を追加できる」(PCMCIA)

 PCMCIAは,ExpressCard対応製品が2004年後半に利用可能になると見込む。

 またPCMCIAは同日,ExpressCard規格に対する互換性/相互接続性を認定するロゴ・プログラムについても発表した。認定試験に合格した製品は,オレンジ色のウサギの図柄のロゴを取得できる。

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[発表資料(CeBITでの展示)]
[発表資料(ロゴ・プログラム)]