米AMD,ゲーマー/マニア向け64ビット・プロセサ「Athlon 64 FX-53」を発表

 米AMDが,新型64ビット・プロセサ「Athlon 64 FX-53」をドイツで現地時間3月18日に発表した。AMD社は,「ゲーム愛好者やパソコン・マニア向けのプロセサで,新たなレベルの現実感をもたらすシネマティック・コンピューティングを実現できる」と説明する。

 Athlon 64 FX-53は,x86命令セット・アーキテクチャ(ISA)を64ビットに拡張した「AMD64」と呼ばれるアーキテクチャを採用するプロセサ。32ビット・ソフトウエアを高速実行できると同時に,64ビット・アプリケーションへのスムーズな移行が可能という。

 さらに同アーキテクチャは,米MicrosoftのWindows XP Service Pack 2(現在Release Candidate 1の段階)と組み合わせることでウイルスやワームによる攻撃を防ぐ,「Enhanced Virus Protection」にも対応している。

 Athlon 64 FX-53は,既存製品の「Athlon 64 FX-51」と同じsocket-940に対応しているので,プロセサを差し替えるだけで簡単にシステムをアップグレードできるという。

 Athlon 64 FX-53の1000個ロット時の単価は733ドル。当初,一部のパソコン・メーカー向けに数量限定で出荷し,数週間以内に一般向け提供を開始する。日本国内では,Arosystem,ブレス,ユニットコム,MCJ,プロサイド,サードウェーブ,ビジュアルテクノロジーが同プロセサを搭載したシステムを提供する予定。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,Athlon 64 FX-53の動作周波数は2.4GHzで,同FX-51に比べ200MHz高くなったという。

◎関連記事
米AMD,「AMD64」プロセサと「Windows XP SP2」でバッファ・オーバフローを防ぐ技術を発表
米AMD,デスクトップ/ノートPC向け64ビット・プロセサ「Athlon 64」を発表
米Intel,将来版Xeon,Pentium 4で64ビット・アプリ実行を可能に
「米Intelと米IBMが優勢」――64ビットCPUの比較調査
「2003年Q3のプロセサ市場は前期比17.7%増収,ノートとデスクトップともに需要が急増,米IDC
「低価格PCプロセサ市場におけるIntelの地位は安泰」,米In-Stat/MDR
「2002年のWindows搭載PC市場で,我が社のシェアが19%」,米AMDが米データクエストの調査結果を引用
「デスクトップ向けプロセサ市場,2003年まで米インテルの独走が続く」,と米調査

[発表資料へ]