フィンランドのNokia,オランダのRoyal Philips Electronicsとソニーは,近距離無線通信技術「Near Field Communication(NFC)」を促進するフォーラム「NFC Forum」を設立したことを,ドイツ時間3月18日に明らかにした。同フォーラムは,NFC技術の実装と標準化を促進することにより,デバイス,サービス間における相互運用性の確立を目的とする。
 
 NFC技術は,無線ICタグ(RFID)と相互接続技術から発展した。13.56MHzで動作する。携帯電話,デジタルカメラ,PDA,パソコン,ゲーム機,パソコン周辺機器といったNFC対応機器どうしが,最大 20cmの範囲内であらゆる種類のデータをやりとりできるようにする。伝送速度は最大212kbps。Philips社の「Mifare」とソニーの 「FeliCa」という両社の非接触型スマートカード技術に対応する。

 同フォーラムでは,家電,モバイル・デバイス,パソコン,スマート・オブジェクト間の通信における接触ベースの通信と支払いにおける同技術の利用方法の確立を目指す。ユーザーは,スマート・オブジェクトに触れてからデバイスを近距離に置くことによってコンテンツとサービスにアクセスできるようになる。

 NFC Forumは,消費者が直感的にコンテンツとサービスにアクセスできる手段を提供するために,移動体通信,家電,チップ・メーカー,コンピューティング,メディア,エンターテイメント,通信,決済サービス企業に対して同フォーラムへの参加を呼びかけている。

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