「2003年Q4の大型TFT LCD市場，売上高が前年比101％の成長」，米DisplaySearch調査

2004.03.19

　米DisplaySearchは，2003年第4四半期における10インチ以上の大型TFT液晶ディスプレイ（LCD）市場に関する調査結果を，米国時間3月17日に発表した。同期の売上高は，前期比25％増，前年同期比で101％増で過去最高の80億ドルにのぼった。

　記録的な売上高は，予測以上に伸びた出荷台数にけん引された。同期の出荷台数は前期比12％増，前年同期比61％増の3000万台に達している。平均販売価格（ASP）は前期から11％上昇した。ノート・パソコン用パネル，LCDモニター，LCD TVパネルの需要も事前予測を上回る伸びをみせた。

　調査の主な結果は次の通り。
・予測どおりLCD TVモジュールの出荷は急成長を続け，前期比56％，前年同期比245％で205万台に達した。LCD TVパネルの出荷は，全サイズの部門で予測を上回る伸びを見せている。LCD TVパネルは，出荷された大型TFT LCDの7％を占める。20インチ以上のシェアは49％から53％に拡大し，20インチVGAパネルが15インチXGAパネルの首位を奪った。

・ノート・パソコン向けモジュールの出荷は，前期比14％増，前年同期比58％増で1194台に達した。横長画面のパネルが91％増加して全体の15％に達した。従来の高解像度パネル（SXGA+とUXGA）のシェアは15％から13％に落ちた。

・LCDモニター・モジュールの出荷は，前期比7％増，前年同期比44％増の1520万ユニットに達した。17インチSXGAパネルが初めて15インチXGAパネルを抜いて46％のシェアを獲得した。

・メーカー別でみると，出荷した画面の面積と台数ベースで韓国LG.Philips LCDが5期連続で首位を獲得している。2位の韓国のSamsungは，LG.Philips社との差を縮めている。3位は台湾AU Optronicsだった。

　同社は，2004年第1四半期における同市場の予測も明らかにしている。TFT LCD市場のの売上高は86億ドル，出荷台数は3030万台を見込む。ノート・パソコンとLCD TVパネルの出荷は，シーズン的な理由により低下し，ASPは前期から6％，前年同期から34％上昇するという。