米Strategy Analyticsは米国時間3月15日に,窒化ガリウム(GaN)発光ダイオード市場に関する調査結果を発表した。それによると,同市場は2008年まで年平均成長率195%で拡大するという。

 窒化ガリウム発光ダイオードを利用する分野には,印刷や分光学のほか,生物剤検知システム,レーザー・プロジェクタなどがある。しかし,これらの分野が大幅に伸びることはない。市場を牽引するのは,青紫色レーザーを用いた次世代光ディスク規格対応の光学ストレージ内蔵型DVDプレーヤだ。

 次世代光ディスク規格は,現在「Blu-Ray Disc」と「HD-DVD」が競合している。そのため,GaN発光ダイオード市場は,2008年の発展を前にした初期段階にある。「どちらの規格が主流になるか,いつ次世代DVDが大衆に広まりはじめるかは,映画業界やIT業界の決断にかかっている」(Strategy Analytics社Strategic Technologies Practice部門アナリストのAsif Anwar氏)

 また,高品位テレビ(HDTV)用コンテンツとディスプレイの開発も,次世代光ディスクの普及を左右する。ただし,次世代光ディスク規格対応DVDプレーヤでテレビの録画が可能だとしても,既存の記録可能なDVD技術の高い人気が障害となる。

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