米Computer Associates International(CA)は,デスクトップ管理ソフトウエアを手がける米Miramar Systemsを買収すると米国時間3月11日に発表した。これによりCA社は,Miramar社の「Desktop DNA」技術を導入し,パソコンやOSのアップグレード作業を省力化するための製品を提供する。買収はすべて現金で行うが,金額など詳しい取引条件については明らかにしていない。

 Miramar社は,カリフォルニア州サンタ・バーバラに本社を置く未公開企業。1989年に創業し,パソコンのアップグレードや移行作業を支援するソフトウエアの開発を行っている。

 Desktop DNAソリューションを利用すると,パソコンのさまざまな設定に関する管理/移行/メンテナンスを自動化できる。「ダウンタイムの短縮,エンド・ユーザーの満足度向上,IT資源の節約,デスクトップ管理に関わる問題の解決が実現し,パソコンの交換/アップグレード作業を簡単かつ迅速に行えるようになり,総所有コスト(TCO)削減につながる」(CA社)

 CA社製品開発担当上級副社長のMark Barrenechea氏は,「当社の顧客は,デスクトップ管理においてTCO削減と投資回収率(ROI)最大化という大きな2つの目標を掲げている」と述べる。「Miramar社の製品を導入することで目標を両方とも達成し,技術移行の省力化,アップグレードによるメリットを得るまでの時間短縮,非能率的なパソコン管理作業の削減を実現する」(同氏)

 買収後,CA社はDesktop DNA技術をITシステム管理「Unicenter」,データ保護「BrightStor」,セキュリティ強化「eTrust」といった製品系列に組み込む。さらに,Miramar社の製品をCA社のブランドで販売することも予定している。

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