米Silicon Graphics(SGI)は,技術計算向けLinuxシステム「SGI Altix 3000」に搭載可能なIntel Itanium 2プロセサの数を256個に増やした。SGIが米国時間3月10日に明らかにしたもの。これにより,単一のLinuxシステム上で4個~256個のItanium 2を使った演算が可能となる。同システムは同日より利用可能とする。

 同システムを使ってクラスタを構築すると,最大512個のプロセサが利用できる。SGIは,2004年5月にクラスタ構成時の使用可能プロセサ数を1024個とし,その後も段階的に増やす計画という。2004年末には,単一システムに搭載可能なプロセサ数を512個に増大する。

 また同社は,Altix 3000に対して行った各種ベンチマーク・テストの結果も明らかにしている。主な内容は以下の通り。

・Linpack 100x100およびLinpack 1000x1000:
 動作周波数1.5GHzのItanium 2を1個搭載する構成で,Linpack 100x100テストにおいて1659メガFLOPSを出し最高性能を記録した。2位は同一プロセサを搭載する米Hewlett-Packard(HP)の「HP Integrity Server rx2600」が出した1635メガFLOPS。Linpack 1000x1000では,Altix 3000が5400メガFLOPS,HP社のシステムが5303メガFLOPSだった。

・STREAM Triad:
 毎秒1Tバイトを上回る性能を出し,共有メモリー・システムの上位20システムのなかで最も高い結果を記録した。詳細はWWWサイトに掲載している。

・SPECfp_rate2000:
 動作周波数1.5GHzのItanium 2を64個搭載する構成で,1257という値を出した。64個以上のプロセサを搭載するシステムのなかで最も高い性能で,2位の「HP Integrity Superdome」が出した928より35%も性能が高いという。詳細はWWWサイトに掲載している。

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