スペインPanda Softwareは,「3月11日に何らかのウイルス攻撃が発生する可能性がある」とする警告を現地時間3月10日に発表した。この警告は,Netskyワームの作者が「Netsky.K」のコードに埋め込んだテキストのメッセージをもとに発表された。メッセージによれば,Netskyワームの作者は,3月11日にある種の攻撃を準備している可能性があるという。

 同ワームの作者は,自身のことを繰り返し「Skynet」または「Skynet AntiVirus」と称してきた。作者は,同メッセージで「3月11日はSkynetの日だ」と述べている。内容は明らかではないが,Panda Software社によれば,より悪質な亜種の出現や,同時にいくつかの新しい亜種が発生するなどの可能性があるという。

 同社は,このメッセージがただの脅しである可能性もあるが,受信したすべての電子メールを注意して扱うとともに,アンチウイルス製品のアップデートを行なうように促している。また,新しいワームに関する最新情報に注意を払うように呼びかけている。

 NetskyとBagle/MyDoomの争いは前週からエスカレートしており,ワームのコードに相手に対する罵言を埋め込んでいる。Netskyワームのいくつかの亜種は,MyDoomやBagleを含む他のワームの非活性化を試みるものがある。

 Netsky.Kのコードには「これが我々の最後の亜種だ」というメッセージが記述されていた。しかし,米メディアの報道(TechWeb)によると,別の新たな亜種「Netsky.L」がすでにいくつかのアンチウイルス・ベンダーで確認されているという。

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