米Microsoft,フィンランドNokiaなど通信/IT関連の9つの企業/団体が,ドメイン名やIPアドレスの管理を行っている非営利組織のInternet Corporation for Assigned Names and Numbers(ICANN)に対して新トップ・レベル・ドメイン(TLD)「mobile Top Level Domain(mobile TLD)」の利用申請を行う。Microsoft社が英国時間3月10日に明らかにしたもの。既に各社/団体は,申請に向けた了解覚書(Memorandum of Understanding:MOU)に調印している。

 mobile TLDは,モバイル機器向けサービスを提供するWWWサイトなどでの利用を想定したTLD。同TLDを新設する効果について,Microsoft社は「モバイル・ユーザー向けに最適化した新たなインターネット・サイトの展開が効率的になる」と述べる。

 ICANNがmobile TLDを承認した場合,申請に参加した企業/団体はMOUに従って,mobile TLD以下のドメイン名を登録/管理する組織(レジストリ)を設立する。

 申請を行う企業/団体は以下の通り。Microsoft社,Nokia社,英Vodafone,Hutchinson 3G UK社,GSM Association,米Hewlett-Packard(HP),フランスFrance Telecom傘下のOrange社,韓国Samsung Electronics,米Sun Microsystems。

 米メディアの報道(InfoWorld)によると,ICANNへの申請は3月15日行う予定で,決定までに3カ月~6カ月かかるという。「無事承認された場合,レジストリの運営を2005年後半には開始する」(Microsoft社MSN Communications Platform担当副社長のBrian Arbogast氏)

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