米Clabby Analyticsは,64ビット・マイクロプロセサに関する調査結果を米国時間3月9日,発表した。それによると,米Intelと米IBMが優勢にあるという。

 IBM社,米Hewlett-Packard,米Dell,米Sun Microsystemsなどが64ビット・マイクロプロセサ搭載サーバーを手がけているが,「顧客が製品を購入する決め手となるのは,もはや動作周波数ではない」(Clabby Analytics社)。同調査では,米AMDの「Opteron」,IBM社の「POWER」,Intel社の「Itanium」,Sun社の「UltraSPARC」を対象に,運用環境,動作周波数,スイッチ・アーキテクチャ/バス・アーキテクチャ,マルチスレッド対応などを比較した。

 主な調査結果は以下のとおり。

・Intel社のItaniumは,Windows .NETやUNIX/Linux J2EE環境で動作するため,市場での優位性を保っている。

・IBM社の「pSeries」サーバーは,64ビットLinux/UNIX向けの重要なプラットフォームとしての地位を確保している。POWERはデュアル・コアとチップ・レベルのスレッディングに対応済み。

・Sun社は,マルチスレッディングとマルチコア機能を搭載した製品を積極的に投入する計画だ。ただしUltraSPARCの販売数量は減少している。

・AMD社のマイクロプロセサは,IBM社のPOWER,Sun社のUltraSPARC,Intel社のItaniumと肩を並べるには至っていない。「AMD社のロードマップは漠然としている」(Clabby Analytics社)

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