米The Management Network Group(TMNG)は米国時間3月3日に,携帯電話番号ポータビリティ制度(WNP:Wireless Number Portability)に関して携帯電話機の小売店に実施した調査結果を発表した。

 同制度が2003年11月24日に施行されて以来,通信業者の乗り換えに関する問題は30%減少している。また,11月24日~12月31日までの期間と比べて,2004年1月1日からのリクエスト数が増加していることも明らかになった。

 調査によれば,同制度が施行されてから2週間は,乗り換えを希望したリクエストの43%で問題が生じていた。しかし,通信事業者によるプロセスの改善により1月1日以降は,問題が15%に減少した。

 「無線通信事業者は乗り換えのプロセスがうまく行くように努力していることが明らかになった。販売店によれば,WNPリクエスト数が1月1日から増加している。全米の市場が対象となる3月24日に向けて,事業者は販売と顧客サービス向け人員を用意するとともに,予想されるリクエスト数を処理するために適切なテストを実施するなど,さらに改善に向けた努力が必要である」(TMNG社CEOのRich Nespola氏)

 調査によれば,携帯電話の電話番号を保持したまま業者の乗り換えを希望する数が増加している。回答者の60%は,11月24日以降のリクエスト数が「ほぼ予想通り,または予想以上」だったとしている。1月1日以降は,72%が「増加した,またはほぼ同レベル」と回答している。

 その他にも,同制度を利用した顧客の60%は,電話番号をそのまま維持できるようになったという理由で通信事業者の乗り換えを行なっていることなども明らかになった。

 同調査は,携帯電話機を販売する無線通信事業者の直営店とサードパーティ小売店に対して2月第1週に実施したもの。

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