米Hewlett-Packard(HP)は,エンターテインメント・デジタル・コンテンツのセキュリティ強化に向けた取り組みを米国時間3月2日に発表した。米Intelから画像保護技術のライセンス供与を受けるほか,オランダのPhilipsと共同でコピー防止技術の開発を行なう。

 HP社は,Intel社が開発した高帯域幅のデジタル・コンテンツ保護技術「HDCP」をデジタル・ビデオ製品に取り入れる。HDCPは,DVIまたはHDMIを経由してディスプレイやTVに画像を送信する際に,画像の傍受や不正録画を防止する。

 Philips社とは,DVD+R/DVD+RWディスク向けのコピー防止技術を共同開発する。デジタル放送やケーブルTV放送のデジタル録画を保護することを目的とし,米連邦通信委員会(FCC)の不正コピー防止規定「Broadcast Flag」に準拠する。また,copy-once(1回だけ録画可能)コンテンツの直接録画を実行できるようにする。

 なお同社は,モバイル通信の業界団体Open Mobile Alliance(OMA)が定めるデジタル著作権管理(DRM)仕様「OMA DRM 2.0」の普及を目指すContent Management License Administrator(CMLA)に設立メンバーとして参加している。CMLAは同仕様に関するメーカーやサービス・プロバイダの認定を行っており,フィンランドのNokia,松下電器産業,韓国のSamsung Electronicsなどが参加している。

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