米Microsoft，「BizTalk Server 2004」の一般提供を4月1日に開始

2004.03.03

　米Microsoftは，電子商取引向けサーバー・ソフトウエアの新版「BizTalk Server 2004」の一般提供を2004年4月1日に開始すると米国時間3月2日に発表した。「Enterprise」「Standard」「Partner」「Developer」という4つのパッケージを用意する。

　BizTalk Server 2004に対応するアプリケーションは，Microsoft .NET Framework上で運用することが可能。「プロセス・オーケストレーション（調和）エンジンを使ってアプリケーション，取引相手，従業員を統合することで，複雑な業務プロセスの自動化／管理をこれまでより容易に行える」（Microsoft社）

　Microsoft Office Systemとの連携機能により，業務プロセスの設計／導入時に業務分析担当者と開発者が協力しやすくなった上，デスクトップをバック・エンド・システムのデータに接続できるようになったという。Microsoft Office Visio 2003およびMicrosoft Office InfoPath 2003との統合にも対応し，全パッケージにInfoPath 2003が付属する。

　BizTalk Server 2004の主な新機能は以下の通り。

・業務プロセス管理（BPM）：
　エンタプライズ規模のBPM機能を持った拡張性のあるメッセージング／調和エンジンを備える。業務プロセス記述言語Business Process Execution Language（BPEL）に対応する

・Visual Studio .NET 2003との統合：
　業務プロセスの構築／調和／管理作業をVisual Studio .NET 2003上で実行できる

・Health Activity Tracking（HAT）：
　BizTalk Server環境内の業務プロセスの実行状況を監視／管理できる

・シングル・サインオン：
　Windows／非Windowsユーザーの双方に対応したアプリケーション用シングル・サインオン機能

・業務ルール・エンジン：
　柔軟性に富み応答性に優れた業務プロセス用のルール／ポリシーを作成できる

・Business Activity Monitoring（BAM）：
　Microsoft Office Excel，Microsoft Office SharePoint Portal Server 2003などを使い，業務プロセスのリアルタイム監視を可能とする

　BizTalk Server 2004の1プロセサ当たりの価格は，Enterprise Editionが2万4999ドル，Standard Editionが7000ドル，Partner Editionが999ドル。Developer Editionは，開発者向けサービス「MSDN Universal」の会員にMicrosoft Software Developer Network（MSDN）のWebサイトでダウンロード提供する（同社の2003年12月17日の発表によると，価格は1ユーザー当たり750ドル）。

　対応言語は，英語，フランス語，ドイツ語，イタリア語，日本語，韓国語，中国語（簡体字／繁体字），スペイン語の計9言語。

　また同日，米iWay Software，米Hewlett-Packard（HP），米Siebel Systemsが，BizTalk Server 2004対応ソリューションの提供について明らかにしている。