「高速インターネット・サービスは,2004年に前年比30.5%増の170億ドル規模に成長する」。米国電気通信工業会(TIA)は米国時間2月26日,高速インターネット・サービスに関する市場動向を発表した。それによると,同市場は2004~2007年にかけて年平均成長率17.5%で拡大し,2007年には248億ドルに達するという。

 ここで言う高速インターネット・サービスは,ケーブル・モデム,DSL,固定無線,FTTH,衛星,および第3世代(3G)携帯を指す。

 ケーブル・モデム・サービスの2003年売上高は前年比44.1%増の69億ドルに増加した。2004年は84億ドル,2007年は105億ドルに達する見通し。加入者数は2003年の1290万人から,2007年には2240万人に増加する。「早期の市場参入と,ケーブルTVの普及率が奏効し,市場を引き続きけん引する」(TIA)

 DSLサービスの売上高は,2004年の76億ドルから年平均18.2%で成長し,2007年には約110億ドルとなる見通し。2003年の加入者数は780万人だったが,2007年には1750万人に増加する。

 その他の主な調査結果は以下のとおり。

・ケーブル・モデムおよびDSL以外の高速サービスの利用者数は,現在の80万人強から2007年には720万人に増加する。そのうち,最も利用者数が増えるのは固定無線で,2007年には約260万人になる見通し

・FTTHはケーブルやDSLが対応していない地方で徐々に普及しつつあり,2007年には利用者数が140万人となる見込み

・衛星高速インターネットの利用者数は,2007年には200万人に達する

・高速インターネットの普及につれて,ダイヤルアップ回線の利用者数は減少している。2003年は初めてマイナス成長となり,前年比0.2%減の4770万人。2007年には3950万人に減る見込み

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