米Infonetics Research社は,次世代の音声対応製品市場に関する調査結果を米国時間2月24日に発表した。2003年第4四半期における同市場の売上高は3億3800万ドルだった。前期と比べて31%成長した。

 2002年に28%縮小した同市場は,2003年に再び成長期に入って21%拡大した。同社によれば,VoIP製品の需要が高まるため,同市場の売上高は2003年から2007年までに305%増加して50億ドルに達するという。年平均成長率(CAGR)42%の拡大となる。

 「過去4カ月間,VoIPユーザーは増加しているが,AT&T社,Bell Canada社,BT社,France Telecom社,Qwest社,SBC社,Telus社,Verizon社といったトップ・ティアの通信事業者がサービス提供予定を発表したことがより大きな影響を与えている」(Infonetics社アナリストのKevin Mitchell氏)

 同社によれば,音声アプリケーション・サーバー市場は期待通りの成長がみられず,2002年の繰り返しになった。しかし,通信事業者が過去12カ月間に開発を進めてきたIPテレフォニ・サービスの提供を開始するため,2004年に同部門は軌道に乗ると予想される。

 2003年の同市場の主な結果は次の通り。

・メディア・ゲートウエイの売上高は前年から13%増加して7億4500万ドル。

・ソフト・スイッチの売上高は前年から31%増の3億8000万ドル。

・セッション・ボーダー・コントローラの売上高は2800万ドルで,前年から359%増加した。

・音声アプリケーション・サーバーの売上高は,前年から9%減少して3370万ドルだった。しかし,第4四半期の売上高は,前期から19%増加している。

 次世代の音声対応製品には,メディア・ゲートウェイ(ATMスイッチ音声ゲートウエイ,クラス5パケット・スイッチ,コンバージェンス・スイッチ,RAC VoIPゲートウエイ),メディア・サーバー,セッション・ボーダー・コントローラ,ソフト・スイッチ(回線ベースのスイッチ,次世代ソフト・スイッチ),音声アプリケーション・サーバー,IP PBXが含まれる。

 今回の調査は,Alcatel社,AudioCodes社,Broadsoft社,CIRPACK社,Cisco社,Convedia社,Ericsson社,IP Unity社,Italtel社,Lucent Technologies社,MediaRing社,MetaSwitch社,Nortel社,Siemens社,Veraz社,VocalData社などを対象に分析を行った。

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