仏伊合弁のSTMicroelectronicsは,インドのニューデリー近郊のノイダで半導体設計/開発施設を増築し運営を開始した。同社がインドで現地時間2月19日に明らかにしたもの。同施設は,インドにおける同社として3カ所目の設計施設という。さらに同社は,バンガロールで設計者100人規模の設計センターの建設を進めているほか,グレーター・ノイダで施設用の敷地25エーカー(約10万平方m)を購入している。

 新たに開設したノイダの施設は,面積7万1200平方フィート(約6600平方m)で,550人の設計/組み込みソフトウエア技術者に対応可能という。「ノイダの施設は,欧州外にある最大規模の設計センター。インド初の90nmルールCMOS半導体の設計に大きな貢献をした。現在は65nm対応に向け作業中」(同社)とする。

 同社はインドでのIC設計とソフトウエア開発業務を1992年に開始し,従業員は現在1400人を超える。「インド最大規模の半導体研究/設計を手がける企業といえる」(同社)

 同社のインド法人は,最終アプリケーションおよびITインフラ向けの知的財産(IP)やシステム・オン・チップ(SoC)組み込みソフトウエアの開発を担当する。「セットトップ・ボックス(STB),無線通信,マルチメディア,画像処理,自動処理など,主要アプリケーションの開発を担う中核施設の1つ」(同社)。特許の申請件数は2003年だけで40件以上あり,累計100件以上という。

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