「Windows」の商標侵害で米Microsoftと係争中の米Lindows.comは,「Lin---s」(Lindash)の名称で営業を再開した。同社が現地時間2月17日に発表した。同社は,新しく開設したWebサイト(www.lin---s.com)と再販店を通じてオランダ向けにLin---sプログラムの提供を開始した。

 先月オランダの裁判所は,Microsoft社の仮差止請求を認め,Lindows社に対してLindowsの名称を使った営業を禁じる命令を出していた。

 Lindows社は,米国以外にも欧州のその他の地域において商標権訴訟を継続している。同社は,オランダにおいて当面はこの省略名称を利用することに決めたと発表している。同社CEOのMichael Robertson氏は「オランダ国民には,世界100カ国以上の市民向けに現在提供されているのと同じ選択肢を与えられる権利がある」と述べている。

 米国の訴訟では,Lindows.com社の名称と同社の製品「LindowsOS」がMicrosoft社の登録商標「Windows」をまねているとして,2001年12月にMicrosoft社がLindows.com社を提訴している。シアトル連邦地裁が略式裁判の請求を2003年1月に却下した。そのため,「Windowsという言葉が商標として有効かどうか」の判断が,陪審裁判の手に委ねられることになっている。

◎関連記事
スウェーデンに続きオランダも,Lindowsに販売中止の仮命令
「Lindows」名称の使用差し止め裁判,オランダではMSが勝利
米Lindows.com,「LindowsOS 4.5」をリリース,SIP技術の搭載で世界中に無料通話が可能
「Windowsは登録商標として適切か」を争う訴訟が陪審裁判へ
米Microsoft,スウェーデンにおける米Lindows.com製品の配布差し止めを要求

発表資料へ