米Cisco Systemsと米IBMは米国時間2月13日に,企業および行政機関向けセキュリティに関する提携を発表した。「外部の脅威から業務を守り,社内データやアプリケーションへのアクセスを管理する効率的な手段を提供する」(両社)としている。

 IBM社とCisco社は,各種のセキュリティ製品を組み合わせ,顧客がノート・パソコンや企業データなど,組織全体の業務コンピューティングを対象にした自己防衛型環境を構築できるようにする。「自動化という手法により,セキュリティ設定を簡素化するとともに,導入および管理コストの削減と,生産性の向上を支援する」(両社)

 両社が共同で提供する主な製品とサービスは以下の通り。

・Cisco社のネットワーク・アクセス制御ソフトウエア「Secure Access Control Server(ACS)」とIBM社の認証管理ソフトウエア「Tivoli Identity Manager」を連携させる。ネットワーク接続した業務アプリケーションで,多数の従業員,パートナ企業,顧客を対象にした効率的な認証管理を可能にする。

・IBM社のノート・パソコン「ThinkPad」やデスクトップ・パソコン「ThinkCentre」に使用されているセキュリティ・チップ「ThinkVantage」と,Cisco社のVPN製品を組み合わせ,無線および有線ネットワークにシームレスな接続と高度なセキュリティを提供する。また,IBM社は「eServer xSeries」を購入する顧客に対し,Cisco社のセキュリティ製品「Cisco Security Agent」を販売する。

・IBM 社はCisco社のネットワーク・セキュリティ向上を目指すプログラム「Network Admission Control(NAC)」に参加し,一部のTivoliセキュリティ管理ソフトウエアをCisco社のインフラ製品に統合する。

・IBM社のGlobal Services部門が,両社の統合ITインフラを導入するための検証サービス,設計および実装サービスを顧客に提供する。

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