キヤノン,セイコーエプソンおよび米Hewlett-Packard(HP)の3社は,携帯電話向け印刷技術の業界団体「Mobile Imaging and Printing Consortium(MIPC)」の設立を,米国時間2月12日に発表した。カメラ付き携帯電話で撮影した写真の印刷に関する規格統一を図るのが目的。

 MIPCの参加企業は,携帯電話業界向けガイドラインを導入し,2004年下半期には製品を消費者に提供する予定。出力機との接続方法には,無線の場合はBluetooth,有線の場合はメモリー・カードやPictBridge(デジタル・カメラとプリンタの接続規格)などの既存規格を採用する。

 「今回の団体設立は,携帯電話業界と印刷業界の両方に大きな価値をもたらす。これにより,カメラ付き携帯電話で撮影した写真を、プリンタで簡単に印刷できるようになる」(キヤノン社インクジェット製品事業本部長の清水勝一氏)

 ちなみに米Strategy Analyticsの調査によると,世界携帯電話市場の売上高全体のうち,カメラ付きモデルが占める割合は,2003年の15%から2008年には55%に増加するという。

◎関連記事
パソコン不要の写真印刷技術,デジタルカメラが一斉採用 
米HP,消費者からオフィス向けの幅広いモバイル機器の新製品を発表
デジタル・カメラの人気が急騰中,その理由は「電子メールで写真を送りたい」
セイコーエプソン,プリンタに直接接続できるデジタルカメラを発表
米HPがモバイル機器用の印刷/バイオメトリクス開発キットを発表。「.NET Compact Frameworkなどに対応」
「2003年Q4の世界携帯電話出荷台数は前年同期比29.7%増,スマートフォンは182.3%増加」,米IDC
「2006年に160億ドル,2010年に200億ドルの売上を目指す」,米Eastman Kodakがデジタル事業の強化計画を発表
デジタル・カメラ・ユーザは,今後4年で写真撮影を完全にディジタル化

[発表資料へ]