英Clearswiftは英国時間2月12日に,2004年1月のスパム・メール状況に関する調査結果を発表した。それによると,相変わらずバイアグラやダイエット錠剤などのヘルスケア製品に関するスパム・メールが多く,全体の半数近くを占めているという。

 同調査は,Clearswift社が設定した電子メール・アカウントと,同社製品ユーザー2000万人が受信したスパム・メールを統計したもの。

 この数カ月間,ヘルスケア関連のスパム・メールが増加傾向にあり,こうした広告メールに返信するユーザーが多いと考えられる。また,インターネットを介して薬を購入する人が増えているため,製薬業界の規制がますます複雑化することが予想される。

 「オンライン製薬販売の増加は,製薬業界にとってだけでなく,広告メールにつられて薬を購入および服用してしまうユーザーにとっても,大きな問題だ」(Clearswift社リサーチ・ディレクタのAlyn Hockey氏)

 2004年1月のスパム・メールのうち,ヘルスケア関連は42.5%,ポルノ関連は22%,融資関連は15.8%,直販関連は13.5%だった。

 ポルノ関連のスパム・メールは,2003年1月に同調査を開始して以来,最も高い割合に達した。電子メール・ユーザーはこの手のスパム・メールを受信することに慣れており,読まずにすぐ削除している。しかし,ポルノ関連のスパム・メールが後を絶たないのは,これらの情報に対する関心がいまだに多いことを示している。

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