米Infonetics Researchは,企業ネットワークのダウンタイムに関する調査結果を米国時間2月11日に発表した。調査対象となった企業は,年間平均して501時間のネットワーク・ダウンタイムを経験している。その結果,生産性と売り上げで年間数百万ドルを損失していることが明らかになった。同調査は,米国の大規模な企業80社に対して実施されたもの。

 「ダウンタイムによる損失は,平均して年間売上高の3.6%にも達している。企業が注目すべき問題となる分野は1つではないため,簡単な対処方法がない。ハードウエアの選択から製品の設定,従業員のトレーニングからサービス・プロバイダとのサービス・レベル契約(SLA)まですべての決定が重要である」(同社主任アナリストのJeff Wilson氏)

 そのほかの主な調査結果は次の通り。

・ダウンタイム時間は,停電とサービスのパフォーマンス低下によるものがほぼ半分だったが,停電による損失の方が大きい。ダウンタイムによる損失は停電が58%,サービス・パフォーマンスの低下42%だった。

・アプリケーション問題が単独でもっとも大きな原因となっており,年間ダウンタイム時間の30%,ダウンタイムによる損失の32%を占める。

・アプリケーション・ダウンタイムのもっとも大きな原因は,ソフトウエアの故障(36%)だった。次が人為的エラー(22%)だった。

・その他のダウンタイムの原因には,ネットワーク製品,セキュリティ製品,サーバー,サービス・プロバイダ,ケーブル,コネクタ,電子商取引などがあった。

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