米Texas Instruments(TI)は,これまでに出荷したVoIP製品のポート数が5000万ポートを超えたと米国時間2月11日,発表した。TI社は世界各地のネットワーク装置メーカーや設計会社200社以上に対し,DSPや「Telogy Software」などをベースとするさまざまなVoIPソリューションを提供しているという。

 同社が引用した米In-Stat/MDRの調査結果によると,VoIPは2004年に最も注目される技術の1つで,企業によるVoIP回線の導入は前年比50%以上増加し,家庭への普及は1年後に増え始めるという。VoIP用の装置とICは今後5年のあいだ大幅な成長を続け,2002年に5490万ドルだったICの売上高が2007年には1億4110万ドルに達する見込みだ。

 同じくIn-Stat/MDR社によると,IP対応の電話機,顧客宅内装置(CPE)ゲートウエイ,インフラ・ゲートウエイ向けVoIP用IC市場で,TI社は2003年11月に出荷個数ベースのシェアを約80%占めた。

 「現在市場では,ブロードバンド装置設計会社が,より少ないリソースと短い設計期間で,以前よりも高品質かつ低コストの製品を開発しようと日々努力している。TI社は,音声対応技術のあらゆる面でVoIP統合向けソリューションを提供し,こうした設計会社の活動を支援する」(In-Stat/MDR社ネットワーク・アナリストのSam Lucero氏)

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