LSI間接続用のポイント・ツー・ポイント双方向パラレルバス技術HyperTransportを推進する非営利団体のHyperTransport Technology Consortiumが米国時間2月9日,データ転送速度を最大22.4Gバイト/秒に高速化した新仕様「HyperTransport Release 2.0 Specification」を発表した。新版では,PCI Expressとの接続も可能になった。

 HyperTransportは,プロセサと各種LSI間を接続する汎用バス技術。データのバス幅を2/4/8/16/32ビットに設定でき,各ピンの同期用クロック周波数も変えられる。必要とされる処理能力に応じて最大転送速度を選べるので,コストと速度のバランスを取った実装が可能という。

 旧版のRelease 1.1はクロック周波数が最大800MHzであったため,転送速度は1ピン当たり最大1.6Gバイト/秒,全体で最大12.8Gバイト/秒だった。それに対し新版では1.0/1.2/1.4GHzという3種類のクロック周波数を設けたことで,転送速度を1ピン当たりそれぞれ2.0Gバイト/秒,2.4Gバイト/秒,2.8Gバイト/秒に高速化し,全体で22.4Gバイト/秒を実現する。

 従来のPeripheral Component Interconnect(PCI)バスや,PCI-X,PCI Expressに対する互換性も確保したほか,同仕様の旧版に対する下位互換性も備える。

 HyperTransport Technology Consortiumは,同仕様をロイヤルティ・フリーで公開する。

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