米Nextelは,高速無線サービスの試験をノースカロライナ州ローリーダーラムで2月中に開始する。Nextell社が米国時間2月6日に発表したもの。「高度なセキュリティを備えたIPベースの広帯域接続を,デスクトップ・パソコン,ノート・パソコン,ポケットPCなどに提供する」(Nextell社)

 同試験サービスでは,米Flarion Technologiesの高速データ通信技術「FLASH-OFDM」を用いる。Nextel社の既存のiDENネットワークとは別の試験用ネットワーク上で実施する。最大1.5Mbpsのダウンロード速度を目指す。上限伝送速度は3.0Mbpsで,「DSLやケーブル接続サービスに匹敵し,ダイヤルアップ接続と比べると最大50倍の速さ」(Nextel社)としている。

 Nextel社は,すでに研究所内でFLASH-OFDMをテスト済みで,「素晴らしい結果を得た」(Nextel社)という。ローリーダーラムで行う試験サービスでは,現実環境におけるネットワーク・パフォーマンス,顧客の需要や満足度などを検証する。試験期間は半年以上の予定。

 同試験サービスには,米Cisco Systems,カナダのNortel Networks,米IBMなどが参加する。Nextel社はこれら大手企業以外にも,中小企業や個人ユーザーを試験サービスの対象に含める計画である。

 また,Cisco社とNortel社は基地局インストールなどのインフラ・サポートを,米Amdocsは顧客ケアと決済プラットフォームを提供する。

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