米comScore Networksは米国時間2月5日,スーパー・ボウルに関連したインターネット利用について,調査結果を発表した。それによると,スーパー・ボウル広告主のWWWサイトのうち,トラフィックが最も増加したのは強壮薬販売サイトのCialis.comで,通常を1900%近く上回った。
今回の調査は,スーパー・ボウルが開催された日曜日のトラフィックを,過去4回の日曜日の平均と比べたもの。
米Apple Computerの有料音楽配信サイト「iTunes Music Store」は,トラフィックが600%近く上昇した。これは,米Pepsiが同サイトの1億曲を,同日限り無償で提供するとコマーシャルで宣伝したため。
昨年と同様,自動車関連のWWWサイトもスーパー・ボウルのコマーシャルでで高い宣伝効果を得ている。新型車「Magnum」のコマーシャルを放映した米Dodgeは,トラフィックが140%近く増加した。さらに,高性能車を宣伝した「Ford」と「Cadillac」は,それぞれWWWサイトのトラフィックが94%,19%上昇した。
これらはコマーシャルがテレビで放映された直後に,WWWサイトのトラフィックが急激に上昇しており,テレビ広告がWWWサイト訪問に与える影響が大きいことは明らかだ。
「スーパー・ボウルは観客数が膨大なため,試合の前や試合最中,そして試合後も広告効果がある。当社の調査でも,スーパー・ボウルの広告が,その後の利益につながっているという結果が出ている」(comScore Media Metrix社会長兼CEOのPeter Daboll氏)
■表 スーパー・ボウル広告主サイトのトラフィック増加状況 ---------------------------------------------------------------------------- 2004年2月1日スーパー・ボウル当日と 過去4回の日曜日の平均を比較した変動率 ---------------------------------------------------------------------------- Cialis.com 1868% Apple iTunes 593% HRBlock.com 258% PepsiWorld.com 190% Dodge.com 139% Cadillac.com 94% TheTruth.com 72% Ford.com 19% WarnerBros.com 8% SonyPictures.com 6% ---------------------------------------------------------------------------- 注:WWWサイトは,スーパー・ボウル当日の訪問者数が1万人以上のものに限定 出典:comScore Media Metrix社
◎関連記事
■「スーパー・ボウルの広告主のWWWサイト, 試合中の応答時間は3秒以内とおおむね良好」,米Keynoteの調査
■「12月第2週におけるショッピング・サイトの平均成約率は96%,応答時間は15.03秒」,米調査
■「ブラック・フライデーの午前中,アクセス集中でオンライン・ショッピングの2割が不成立」,米社の調査
■米国インターネット・パフォーマンスは一部を除いてほぼ通常通り
■消費者によるWebサイトの評価,エネルギ企業のサイトは平均点以下,米調査
■「米ワールドコムの破産申請後もインターネットのレスポンスは平常どおり」と米キーノート
■「性能が悪いWWWサイトは企業のマーケティング費用を無駄にする」,米調査
■「遅いWWWサイトは商機を逃す,年間で250億ドルもの損失」と米Zona Research
[発表資料へ]