フランスのAlcatelが現地時間2月5日に,2003年第4四半期の決算を発表した。売上高は37億6500万ユーロ(約47億3000万ドル)で,前期の29億900万ユーロ(約36億5500万ドル)と比べて29.4%増加(為替の影響を除いた場合は同32%増加)した。リストラ関連費用や営業権売却費用を含めた場合の純損失は,5億2400万ユーロ(約6億5800万ドル)。希薄化後の1株当たり損失は0.39ユーロ(約49セント)だった。

 事業別でみた場合,固定通信部門の売上高は16億4700万ユーロで,前期比22.8%増加した。モバイル通信部門は10億9200万ユーロで,同34.0%増収。施設通信部門は11億300万ユーロで,同31.5%増加した。

 Alcatel社会長兼CEOのSerge Tchuruk氏は,「予測の上限となる業績で第4四半期を終えることができた。事実,売上高は2000年第4四半期のレベルまで回復した。当社の中核事業が対象とする市場の回復に加え,厳しいコスト削減策が奏功したことは明らかだ」と説明した。しかし,「まだ経営改善の余地はある。従って,リストラ策の最終段階を進める」と述べた。

 2003年通期の総売上高は125億1300万ユーロ(約157億2000万ドル)で,前年の160億1400万ユーロ(約201億1800万ドル)と比べ21.9%減少(為替の影響を除いた場合は同16%減少)した。リストラ関連費用や営業権売却費用を含めた場合の純損失は19億4400万ユーロ(約24億4200万ドル)。希薄化後の1株当たり損失は1.46ユーロ(約1ドル83セント)となる。

 また同社は今後の見通しについて,「季節的要因により第1四半期は伸び悩むものの,2004年を通じてゆるやかに回復する。為替の影響を除いた前年比成長率はプラスに転じる」と予測している。

◎関連記事
仏Alcatelの2003年Q3決算,前期比3.5%減収だが「全体的にみて安定傾向」
仏Alcatel,IP/MPSL技術を手がける米TiMetraを買収へ
米Ciscoの2003年11月~2004年1月期決算,売上高が前年同期比14.5%増の54億ドルに
米Lucentの2003年10~12月期決算,前期比11%増収で大幅増益
米Cisco,コア/エッジ・ルーターなどの新製品を発表
ADSLの長距離化を忘れていませんか?
「ブロードバンド・ユーザーは速度よりも価格を重視」,米調査
「2003年の米通信業界は前年比4.7%成長,2007年には1兆ドル規模に」,米調査

[発表資料へ]